厚労省「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」を公表します
厚生労働省では、このたび、飲酒に伴うリスクに関する知識の普及の推進を図るため、国民それぞれの状況に応じた適切な飲酒量・飲酒行動の判断に資する「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」を別添のとおり作成しましたので、公表します。
本ガイドラインは、アルコール健康障害の発生を防止するため、国民一人ひとりがアルコールに関連する問題への関心と理解を深め、自らの予防に必要な注意を払って不適切な飲酒を減らすために活用されることを目的としています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37908.html
アサヒ、サッポロは「撤退」 ストロング系酎ハイに逆風―飲酒ガイドライン
「ストロング系」と呼ばれるアルコール度数の高い缶酎ハイに逆風が吹いている。手軽に酔えるとブームになったが、消費者の健康志向の高まりに加え、厚生労働省が19日、適量の飲酒を呼び掛ける指針を決定。アサヒビールとサッポロビールが「撤退」を表明するなどメーカーは対応を迫られている。
アサヒは、「セブン―イレブン」で限定販売している商品を除き、アルコール度数8度以上の缶酎ハイを発売しないと決めた。健康意識の高い消費者らをターゲットに3.5度以下の酒類の割合を増やす方針だ。9度の「超男梅サワー」を販売しているサッポロも今後8度以上の商品については発売しない。
一方、ストロング系の売れ筋「-(マイナス)196℃ストロングゼロ」シリーズを展開するサントリーは販売を継続。「氷結ストロング」のキリンビールも「今後の方針は検討中」とし、撤退までは踏み込んでいない。ただ、「アルコール問題に世界で関心が強まっている」(新浪剛史サントリーホールディングス社長)中、両社は適正飲酒を働き掛けるセミナーの開催など啓発活動で、健康障害の低減に取り組む考えだ。
厚労省指針は、生活習慣病リスクを高める純アルコール量の参考値として「男性1日当たり40グラム以上、女性20グラム以上」と明記した。9度の缶酎ハイの場合、350ミリリットルで25.2グラムを摂取する計算で、女性は1缶で参考値を超過する。
調査会社インテージによると、酎ハイ市場で8度以上の構成比は2017年に金額ベースで4割超に上った。しかし、23年には25%程度に低下。担当者は「健康上の懸念が背景にある」と指摘している。